こんにちは、ハルです。
突然ですが、最近「滝」めぐりの次に気になっているのが「記念館・文学館」めぐりです。
「美術館」だと展示内容によっては大変混雑している為、「わざわざ土日に混雑する場所に行きたくないな」と、最近は足が遠のいていたのですが、「記念館・文学館」は比較的人も少なく、ゆったり過ごせるところが多い気がします。
以前、夏目漱石の記念館「漱石山房記念館」に訪れた際、想像以上に充実した内容だったので、それがきっかけで「もっと他の記念館も巡ってみたい!!」と思うように。
少し調べると、東京にもまだまだたくさんの文学館や記念館がありました。
今回は、その中の一つ「三鷹市 山本有三記念館」のご紹介。
人気の井の頭公園やジブリ美術館から近い場所にありますが、こちらはひっそりと静かな佇まい。
三鷹の穴場スポット、大正の面影を残す洋館「三鷹市 山本有三記念館」で建築と文学の魅力を味わってみませんか?

三鷹市 山本有三記念館の基本情報

みどころ
ここがポイント
- 作家山本有三が第三者から譲り受け、実際に住んだ家
- 大正の面影を感じる豪華な洋風建築
- 記念館に隣接している緑豊かな有三記念公園も一緒に楽しめる
- 2017年にクラウドファンディングでの改修工事後、2018年4月にリニューアルオープン
- 井の頭公園やジブリの森美術館の近くにある
- 比較的空いている、穴場スポットかも?

アクセス
アクセス
- 電車:JR中央線「三鷹駅」南口より徒歩12分
JR中央線・京王井の頭線「吉祥寺駅」南口より徒歩20分 - バス:三鷹駅南口よりみたかシティバス「むらさき橋」下車徒歩2分
吉祥寺駅南口より小田急バス「万助橋」下車徒歩5分

駐輪場の様子。
車を置くスペースも数台はあるようですが、なるべく公共交通機関で来た方がよさそうです。

ご利用案内
休館日
- 月曜日
- 年末年始(12月29日~1月4日)
※ただし、月曜日が休日の場合は開館し、その翌日と翌々日休館
入館料
- 300円(20名以上の団体200円)
- 年間パスポート料1,000円
※年間パスポートの有効期限は、交付日から1年間です。同記念館の窓口にてお買い求めいただけます。
※中学生以下、障害者手帳を持参の方とその介助者、校外学習の高校生以下と引率教諭は無料です。
※「東京・ミュージアムぐるっとパス」をご利用いただけます。

山本有三記念館を訪れて
入口までの様子

訪れた時「三鷹と有三」という企画展が開催されていました。
通年の常設展と半年毎にテーマを設けた企画展を通して、山本有三の生涯と作品の紹介をしているとのこと。

ここが入口の門。

門を入ってすぐ左側に石碑あり。

門を入っても、洋館までは少し距離があり、このような庭園になっています。

洋館まで、まっすぐに進みます。緑に囲まれた、静かな場所。

「三鷹市 山本有三記念館」は三鷹市指定文化財に指定されてます。

外観

記念館に着きました。
入口から少し距離があったので、気がつかなかったのですが、近づくとしっかりと作り込まれた洋館の雰囲気に圧倒されます。

入口のドア。

入口の街灯や、鳥の紋章?など、細かなところも素敵。

入口横の花壇もきちんと手入れされていて、季節の草花が咲いていました。

記念館の正面からは想像もつかない「裏側」からみた様子。
雰囲気がガラリと変わります。
レンガや石のディティール、いろいろな窓のかたちなど、じっくり見るとおもしろい。

1F



記念館の中。
1Fには合計3つの暖炉があるのですが、全てかたちや作りが異なります。
全て異なるデザインでも、不思議と調和がとれているのが見どころでしょうか。
床の組み木の感じもおしゃれでいいな。

当時の写真や説明パネルも展示されています。

1Fの長女のお部屋だったという場所、入口あたりの壁のディティール。素材は石?

ここが長女のお部屋。
現在は展示室ですが、部屋に置かれた椅子やテーブル、壁の様子などを見どころはたくさん。

窓から見える公園の景色も素敵で、とても街中にある建物とは思えません。

「応接間」であった場所。

入口のドア一つ見ても、そのつくりに雰囲気が漂います。

このドアノブ、いいな。

1Fの展示品には「山本有三」ゆかりの品々も見ることができます。

階段を上がり2Fへ

階段は幅も広く、しっかりとしたつくり。

ステンドグラスがはめ込まれています。

2F

2Fの廊下。1Fとはまた違った雰囲気。

こういった、当時の空中写真も見ることができます。

「山本有三」自筆。きれいな字ですね。

2Fの窓からも「記念公園」が。
こんな窓越しに眺める景色だけでも、その当時の空気が漂っている気がします。


「山本有三」がこの洋館を譲り受けた後に、作られたという和室。
ここだけ見ると、どこかの旅館に来たみたい。全く別空間です。

このように、子供向けの展示室も用意されています。
「子どもの図書館」として利用されていた時期もあり、「子どもたちに本を」という「山本有三」の想いを引き継いだ部屋。

有三記念公園



そんなに広くはないけれども、休憩するにはぴったり。
緑も十分に深く、天気が良いとさらに清々しい。
ガイドの方に「蚊」に注意するように言われたのですが、この時は刺されずゆっくりできました。

このような小さな「あずまや」もあります。

まとめ
「三鷹市 山本有三記念館」の洋館はさまざまな要素が詰め込まれているのにチグハグにならず、統一感と品格を漂わせる、不思議な雰囲気の漂う場所。
現代でも「贅沢な建物!」と感じるほど細かなところまで作り込まれ、そのこだわりの強さが伝わってくる洋館です。
それゆえ建築物を見るだけでも、十分な時間はかけたいところ。
ささっと流し見はもったいないので、余裕のある時にゆっくり楽しみましょう。
また、クラウドファンディングで修繕されたことを後から知ったのですが、素晴らしい試みですよね。
このような希少な文化財が後々まで残ってゆくことを、様々な方が応援したと思うと、それだけでも感慨深いです。
今回も、有意義なお散歩ができました。

それでは、今日もすてきな一日を。
夏目漱石の記念館へも行ってみませんか?


